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2010年08月 アーカイブ

知る権利とは?・・・その6

「報道の自由」が憲法二一条の保障する「表現の自由」に含まれていることは、北海タイムスの事件につぐものでありますが、「取材の自由」についてはここで「二一条の精神に照らし、十分尊重」というところまで認められたわけです。

さて、問題の国民の「知る権利」ですが、これまで、最高裁の判断では昭和四十四年十月十五日に「悪徳の栄え」事件で出された最高裁の判決の反対意見で色川幸太郎裁判官、田中二郎裁判官が「知る自由」としてふれているのみでした。

色川裁判官は「憲法一=条にいう表現の自由が、言論、出版の自由のみならず、知る自由をも含むことについては恐らく異論がないであろう」と述べ、また田中裁判官は「表現の自由や学問の自由の保障は、これを裏がえしていえば、読み、聞き、見、かつ知る自由や学ぶ自由の保障を意味するのであって・・・・・」と述べています。

それから四十日余りして博多駅フィルム提出事件の決定では、ハッキリと「知る権利」という表現を使い、憲法の主権在民と国民による政治の監視という道筋のうえで、報道がそれに奉仕するものであると、キチンと説明しています。

知る権利とは?・・・その7

情報公開制度の実現、普及を推進している市民団体などでは、この最高裁の「知る権利」の表現を高く評価していましたが、法律専門家や行政実務家の間では、解釈がマチマチに分れています。

「抽象的に、そのような権利があると指摘しただけで、ハッキリと認めたわけではない」

「いや、国民の知る権利があることまでは承認している。しかし、表現の自由の中味として保障されたものであるとは言っていない」
「表現の自由を構成するものとして、保障されたものと、そこまで言っているんですよ」

ある記者が加わった東京都情報公開懇談会のメンバー同士の雑談でも、こんな話がしきりに交わされたそうです。

その結果、各自治体の条例をつくるときに「知る権利」についての表現が微妙に分かれることになりました。

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